大船は年取ってもファンタジーがある。
タクシー待ちの目の前で、
たぶん60くらいのおっさんと、ベロベロの東南アジア系のおねえちゃんが目の前でイチャつく。
トモダチデショ?
ダメヨ…ダメダメ…
おっさん!シュートだ!あーーー!入らなかった!
がんばれ!行け!と、俺は心の中で叫んでいた。
おっさんがファンタジスタになるのを期待していたのだ…
なのに、おっさん一緒にタクシー乗ろうとして断らられ、五千円を握らせる。
タクシーのドアが閉まり、おっさんはうすら禿げた頭をかきあげ、次のタクシーで去っていった。
おっさん…なんだよ…そこまでいったら、キメてくれよ…
二人が去った後も、その場に、東南アジアのねえちゃんの安い香水の匂いが漂う。
PK負けにすらならんじゃないか…
しかし、ここは日本なのか?
たしかに、俺も頻繁に若いねぇちゃんに飲み屋で声をかけられるのだが、ここまで懐が深いとは…
中でも、ちょっとびっくりするような美人は年内に三人はいた。
数日前も、え?沖縄アクターズスクール出身の方ですかと聞きたくなるくらいのシュッとした上玉ちゃん。
帰ろうとすると、私ここ常連なんで、絶対来てくださいね!また会いたいです!と送り出される。
まあ、なんか知らんが扱い丁寧。
モフモフしながら、一人で駅の方に歩いていたら、おつかれさまー!と女の声が聞こえたので、振り返ると、さっきの沖縄アフタースクールが、車の助手席から手を降っている。
お前、男の車から声掛けんなや!!
こんな事があったもんだから、色気出して、店に通うと、また初見のねえちゃんに声かけてもらい…
こないだのねえちゃんの方がタイプだな、とか思っちゃったり。
なんなんだ、ここは…
こうして、大船ファンタジーを追い求めていくわけである…
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